解体の見積もりを見て、少しでも負担を減らせないかと「空き家 補助金」で検索すると、全国のさまざまな制度と金額が出てきます。けれど、そのどれが自分の実家に当てはまるのかは分かりません。空き家の補助金は全国一律ではないので、調べる先は、実家の所在地の自治体です。
補助金があるかどうかは、実家のある市区町村で決まる
空き家に関する補助金の多くは、市区町村が独自に設ける制度です。国が空き家対策を後押しする枠組み(後述)はありますが、実際に住民が申請できる補助は、その自治体が制度を設けているかどうかで決まります。
- 同じ県内でも、A市にはあってB町にはない、ということが普通に起こります。
- 金額・上限・対象工事・所得要件なども自治体ごとに違います。
- だから「補助金 いくら」で全国の相場を探しても意味が薄く、実家の所在地の自治体をピンポイントで調べるのが近道です。
自治体の制度は、検索から問い合わせまで4ステップで探す
- 検索する「市区町村名+空き家 解体 補助金」
- 空き家対策のページで補助の案内を探す空家等対策計画のページにまとまっていることが多い
- 自治体が制度化しているか確かめる国の支援は自治体を通じて届く
- 担当部局に問い合わせるWebで見つからない・要件が分からないとき
「市区町村名+空き家 解体 補助金」で検索する
まずは実家の所在地で検索します。次の組み合わせが有効です。
- 「〇〇市 空き家 解体 補助金」
- 「〇〇市 空き家 改修(リフォーム)補助」
- 「〇〇市 老朽危険空き家 除却」
- 「〇〇市 空家等対策計画」
空き家対策のページで、補助の案内を探す
空き家対策の方針として、空家等対策計画を策定している市区町村は全体の約9割(1,741市区町村のうち1,541、2025年3月末時点)です。ほとんどの自治体にあるので、計画があるかどうかだけでは、補助制度の有無は分かりません。計画を載せている「空き家対策」のページや、住宅・建築の担当課のページに、補助の案内があるかを見ます。
国の支援は自治体を通じて届く。個人が直接申請するものではない
国には、市区町村が行う空き家の除却・活用などを支援する「空き家対策総合支援事業」(国土交通省、令和8年度〜12年度)があります。空家等対策計画にもとづいて市区町村が行う取り組みが対象で、住民が国に直接申請するものではありません。
所有者が自分で解体する場合は、市区町村がつくった補助制度を通じて、国と自治体が費用の一部を負担する仕組みです。国の資料では、所有者が行う除却の負担割合は「国2/5・自治体2/5・所有者1/5」と示されています。ただし、実際の補助率・上限額・対象になる空き家の条件は、自治体が決めます。「国の制度がある=自分の自治体にも補助がある」とは限らないため、自治体が制度化しているかを確かめます。
見つからなければ、自治体の担当部局に問い合わせる
Webで見つからない・要件が分からないときは、直接聞くのが早道です。自治体の建築・住宅・空き家対策の担当部局、または建設・都市整備課などが窓口です。たとえば、次のように聞きます。
補助の種類は、除却・改修・管理・移住関連の4つが代表的
自治体により名称は違いますが、代表的な類型を知っておくと探しやすくなります。
| 類型 | 補助の対象(例) | 関係する実家じまいの場面 |
|---|---|---|
| 除却(解体)補助 | 老朽・危険な空き家の取り壊し | 更地化・危険家屋の解体(関連記事) |
| 改修(リフォーム)補助 | 移住・活用のための改修 | 貸す・住む・空き家バンク活用 |
| 管理・適正管理支援 | 見回り・草刈り等の支援や補助 | 当面持つ場合の管理(関連記事) |
| 移住・定住関連 | 移住者の住宅取得・改修 | 買い手・借り手側の後押し(間接的に売りやすく) |
🔗 補助対象の工事の業者をご案内 → じまい堂では、解体・空き家管理の業者のご案内を準備しています。登録・許可と実績を確認できた業者から順に掲載します。補助金の申請手続きそのものに、じまい堂は関わりません。見積もりを頼むときは、補助制度を使う予定であることと、申請の時期を業者に伝えておきます。
申請は着工前が原則。予算枠と受付期間にも注意する
- 申請は「着工前」が原則:工事を始めてからでは対象外になる制度がほとんどです。業者との契約・着工の前に確かめます。
- 予算枠と受付期間がある:年度予算に上限があり、先着順で締め切られることがあります。早めに動きます。
- 要件を満たす証明が要る:老朽度の判定、所有者であること、税の滞納がないこと等の要件・添付書類が求められることがあります。
- 併用の可否を確認:国・県・市の制度や、他の減税との併用可否は制度ごとに異なります。
次に知っておきたいこと:解体費は、実際いくらかかる?
補助の上限が分かったら、次は「補助を差し引いて、自分はいくら払うのか」が気になってくるはずです。構造別の坪単価と、総額を押し上げる要因は「実家の解体費用の相場」にまとめています。
ほかに気になることがあれば:
- 解体せずに当面持つなら →「遠方の空き家を管理する方法」
- 売る・貸す・解体のどれにするか迷う →「実家を売る・貸す・解体、どれが得?出口の決め方」
出典(取得日 2026年10月16日)
- 国の支援の枠組み(空き家対策総合支援事業。市区町村が実施する除却・活用等への支援、所有者が実施する除却の負担割合 国2/5・地方公共団体2/5・所有者1/5、事業期間 令和8〜12年度):国土交通省「空き家対策総合支援事業」令和8年度概要資料(PDF)。掲載元:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」。
- 空家等対策計画の策定状況(1,741市区町村のうち1,541、88%、令和7年3月31日時点):国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の施行状況等について」(PDF)。
- 空家等対策計画(市区町村が策定する計画):e-Gov法令検索「空家等対策の推進に関する特別措置法」第7条。
- 除却・改修・管理・移住関連補助の類型:各自治体が公表する空き家関連補助制度の一般的な類型を整理。金額・要件・受付は自治体ごとに異なる。
補助制度の有無・金額・要件・受付状況は自治体・年度により異なります。申請は着工前が原則です。最新の情報は実家所在地の自治体でご確認ください。じまい堂は制度の探し方を情報提供し、対象工事の業者をご案内する立場です。